【研修導入事例】株式会社南葛SC

株式会社南葛SCは、サッカー競技と社会活動を両立しながら地域に根ざした取り組みを進めるクラブです。
選手が競技と仕事の双方に向き合う独自の体制をもち、多様な経験を通じて成長する環境づくりに取り組んでいます。
そんな南葛SCの選手たちに、今回実施していただいたのは、「業務疑似体験ワーク」。
チーム戦で課題に取り組みながら、報・連・相の本質や伝える姿勢の重要性を体感し、普段のサッカーとは異なる角度からコミュニケーション力を磨いていただきました。
ワークの中で、選手たちがどんな気づきを得て、どのように日常へ活かしているのか——その声を紹介します。

今回の業務疑似体験ワークはチーム戦形式で進められ、選手は楽しさと緊張感の中で自然と役割を意識する場面が多くありました。
マネージャー役を務めた選手は、目的を早く伝える難しさや、メンバーが何のカードを持ち、どう動いているかを把握しながら進める重要性を実感しました。
自身も普段は指示を受ける側であるため、伝える側の難しさを初めて体験し、上に立つ立場の視点を理解する貴重な機会になりました。

サッカーの現場では、選手同士が常に声を掛け合い、状況を共有しながら試合を組み立てています。
今回のワークを経験したことで、そのコミュニケーションは仕事においても同じように重要だと実感しました。
自ら意図や状況を発信し、相手と確認し合う姿勢は、上下関係に関わらず必要なもの。
スポーツでも業務でも「言葉にして伝えること」が欠かせないと、改めて認識する機会となりました。

業務疑似体験ワークを通じて、選手からは次のような声が聞かれました。
・チームで協力する形式だったため、楽しみながら取り組めた
・目的や状況を共有しないと、チームがうまく動かないと実感した
・マネージャー役を経験し、上の立場が感じる判断や伝達の難しさが分かった
・ミスや気づきを後回しにせず、すぐに共有する意識が高まった
・サッカーと同じように、仕事でも声を掛け合うことが重要だと感じた

特に印象に残ったのは、講師からの「ミスしたら1分以内に共有する」というアドバイスで、報告・連絡・相談のスピードと正確さが、チーム全体の動きに直結するという点です。
ワーク後は、これまで後回しにしがちだった報告も、すぐに伝えることを意識するようになり、業務の中での報告スピードや正確さが変わってきました。
こうした積み重ねがチーム全体の動きやすさにつながっており、良い影響が出ていると思います。

ワーク中、周囲のメンバーの行動にも学びがありました。
何のカードを持って動いているかを積極的に伝えてくれる仲間がいると、全体がスムーズに進む一方、指示を待つ姿勢が続くとペースが落ちる場面もありました。その経験から、自ら動く能動性の大切さを強く感じたほか、「上の人が動きやすくなるよう支える」という視点も育まれ、チーム内での役割理解が深まっていきました。

サッカー中心の環境で育ってきた選手にとって、報・連・相を体系的に学ぶ機会は多くありません。
今回の体験を通じて、社会人として働くうえで欠かせないコミュニケーションの基礎を実感し、日常の業務にも活かせる手応えを感じています。
自らの成長だけでなく、今後の人生にわたって役に立つ学びとして、受講後も意識が続いている様子がうかがえました。

南葛SCでは選手の入れ替わりが多く、新しい仲間が加わるタイミングも頻繁です。
そのため、このワークは単発ではなく、チームづくりの文化として継続していきたいと考えています。
実際に参加した選手からは「楽しかった」「勉強になった」という声が複数聞かれ、体験しながら学べる形式が高く評価されていました。新たに加入するメンバーにも積極的に体験してほしいと思います。

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